入口 01|仕事・お金・能力

AIで、自分の仕事とお金はどうなる?

図書館の机で、AIの画面と仕事のノートを見比べるミオ

自分の仕事はなくなるのか。それは何年後なのか。何を身につければいいのか。決まっていること、目指されていること、予測されていることを分けて、今できることまで案内します。

同じ一日を見比べる

AIと仕事を、
6つの作業にほどいてみる。

AIが分類案を作っても、元の資料と照らす役割は人に残ります。
まず「資料整理」で、道具に任せる部分と、人が確かめることを見比べます。

架空の事務ケース|以下は編集部が用意した比較例です。実在の職場への適性や効果、導入時期を判定するものではありません。

まず、ひとつの作業から

図の線は関与を表し、時間や効果を表すものではありません。

  1. 01資料整理

    現状

    人資料を分類人が確かめる元資料を照合

    分類と参照先づくりを担当。

    一部を支援

    道具分類案を作る人が確かめる元資料を照合

    入力は許可された資料だけ。

    組織で導入

    共通の道具整理を支援人が確かめる出典と権限を確認

    共通の分類方法で進める。

    人が確かめること元の資料と照らし、抜け・重複・持ち出せない情報を確認する。

    渡してよい資料が不明なら、入力は保留。

3つの条件を並べています。どの条件でも、確認と最終判断は人に残ります。

残り5つの作業も、役割を見比べる

道具が関わる部分が変わっても、確かめる箇所は残ります。

  1. 02下書き

    現状

    人文章を作る人が確かめる事実と言葉を確認

    相手に合う構成を考える。

    一部を支援

    道具下書き案を作る人が確かめる事実と言葉を確認

    使える情報だけで案を出す。

    組織で導入

    共通の道具書式に沿って支援人が確かめる提出前に読み直す

    組織の書式を使う。

    人が確かめること事実と意見を分け、相手に合う言葉へ直す。

    入力許可と確認担当が不明なら、提出は保留。

  2. 03検証

    現状

    人元資料を開く人が確かめる数字・前提を照合

    数字や記述を照合する。

    一部を支援

    道具確認項目を挙げる人が確かめる一次資料で検証

    一次資料で裏づける。

    組織で導入

    共通の道具確認項目を共有人が確かめる人が検証して記録

    結果を記録し、担当間で共有。

    人が確かめること数字・引用・前提を元の資料で確認する。AIの回答だけを根拠にしない。

    元資料を確かめられなければ、正しいと決めない。

  3. 04関係者への説明

    現状

    人説明を組み立てる人が確かめる疑問と合意を確認

    担当者が質問に答える。

    一部を支援

    道具説明順を提案人が確かめる人が伝え、疑問を聞く

    相手に合わせて話し直す。

    組織で導入

    チームの道具説明内容を共有人が確かめる人が質疑と合意を確認

    質疑と合意を人が確かめる。

    人が確かめること相手の疑問を聞き、前提や不確かな点も説明する。

    内容と共有できる範囲が不明なら、送付は保留。

  4. 05最終判断

    現状

    人選択肢を並べる人が確かめる責任を持って判断

    進めるか、保留するかを決める。

    一部を支援

    道具比較案を出す人が確かめる責任を持って判断

    AIの比較案も判断材料に。

    組織で導入

    組織の道具判断材料をそろえる人が確かめる人が手順に沿って判断

    導入済みでも自動承認しない。

    人が確かめること責任を持つ人が、根拠と影響を見て判断する。

    判断する担当と根拠が不明なら、決定は保留。

  5. 06記録

    現状

    人経緯を記録人が確かめる内容と保存先を確認

    判断の理由と参照先を残す。

    一部を支援

    道具要約案を作る人が確かめる理由と内容を補う

    人が判断の理由を補う。

    組織で導入

    共通の道具経緯を残す人が確かめる権限と内容を確認

    決めた保存先に経緯を残す。

    人が確かめること残してよい内容・保存先・保存期間を確かめる。

    保存先と権限が不明なら、記録の共有は保留。

明日、ひとつ確かめるなら

誰が確認し、どんなときに作業を止める?

仕事を丸ごと手放すか決める前に、ひとつの作業と、相談する相手から。

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よく調べられている悩み

仕事・お金・能力の年表

決まっていること、目指されていること、予測されていることを分けて並べています。誰が、いつ言ったかを添えています。

いまに近い12件を載せています。

2025年

  1. 2025年

    予測されている時期が過ぎた

    2025年は、中堅の技術者と同じくらいコードを書き、問題を解けるAIを作れる年になる

    決算説明での発言。達成を示す発表は確認できていない。Metaは2026年1月、2025年の初めから技術者1人あたりの成果が30%増え、大半はAIによるコーディングの効果だと報告した。

    マーク・ザッカーバーグ氏(Meta CEO)(2025年1月29日)本人・当事者の発表Meta Platforms, Inc. Fourth Quarter 2024 Results Conference Call

2026年

  1. 2026年7月

    確かめられている

    事務の仕事の有効求人倍率は0.36倍。一般事務は0.29倍

    ハローワークの統計。季節の調整をしていない月の数字。事務の求人は、AIが広がる前から少ない。

    厚生労働省(2026年8月28日)公的機関一般職業紹介状況(令和8年7月分)

  2. 2026年9月29日

    確かめられている

    AIによって大きな雇用の減少が生じている証拠は、現時点で示されていない

    令和8年版の労働経済白書の評価。個別には、仕事を生む面と失わせる面の両方がありうるとも書いている。

    厚生労働省(2026年9月29日)公的機関令和8年版 労働経済の分析

2027年

  1. いま
  2. 2026〜27年度

    目指している

    エストニアは、学校でAIを使う事業「AI Leap」を、職業教育と中学校の教員へ広げる

    1年目は高校など154校、教員約5,000人、生徒約2万人が参加した。中学生にはAIの利用枠を配らず、まず教員を支える。小学1〜4年の教員にも当面は配らない。

    エストニア AI Leap(TI-Hüpe)(2026年9月1日)本人・当事者の発表AI Leap to Expand to Vocational Education and Lower Secondary School Teachers This Fall

  3. 2027年8月ごろまで

    予測されている

    「1年から1年半」で、パソコンの前でする仕事の大半はAIで完全に自動化される

    Financial Timesの取材での発言。会計、法務、マーケティングなどを挙げた。同じ記事は、専門職でのAIの利用は今のところ一部の作業にとどまるという調査も紹介している。

    ムスタファ・スレイマン氏(Microsoft AI CEO)(2026年2月)報道Microsoft AI chief gives it 18 months—for all white-collar work to be automated by AI

2028年

  1. 2028年ごろまで

    予測されている

    IBMは、AIで置き換えられる事務の採用を止める。5年で約7,800人分が置き換わりうる

    人事などの事務部門(約26,000人)の30%という見込みで、7,800人は報道による計算。退職した人を補充しない形を含むと、広報は説明した。その後の実績は未確認。

    アービンド・クリシュナ氏(IBM CEO)(2023年5月1日)報道IBM’s CEO expects A.I. to be so good at back office work that he plans to pause hiring humans for those jobs

2029年

  1. 今後数年(2025年6月から)

    予測されている

    AIの活用で、Amazonの事務系の総人員は減る見込み

    アンディ・ジャシー氏(Amazon CEO)(2025年6月17日)本人・当事者の発表Message from CEO Andy Jassy: Some thoughts on Generative AI

  2. 2020年代(2029年まで)

    目指している

    「2020年代に、最低賃金の全国平均1,500円」という目標に向かって努力する

    2024年10月の所信表明演説。それまでの政府の目標は「2030年代半ばまでに1,500円」で、前倒しにあたる。その後の政権での扱いは確かめていない。

    石破茂氏(当時の内閣総理大臣)(2024年10月4日)公的機関第二百十四回国会における石破内閣総理大臣所信表明演説(首相官邸)

2030年

  1. 2030年度から(小学校)

    目指している

    次の学習指導要領を、小学校は2030年度、中学校は2031年度から全面実施する案

    審議まとめの案の段階で、決定ではない。2028年度から先に始められるようにする方向も示されている。

    文部科学省 中央教育審議会 教育課程企画特別部会(2026年9月25日)公的機関教育課程企画特別部会(第18回)配付資料 次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(案)

  2. 2026〜2030年

    予測されている

    新人向けの事務系の仕事の半分が、AIに置き換わりうる(「今後1〜5年」)

    2025年5月の発言を、本人が2026年1月の文章で説明した。今まさに置き換えが起きているという主張ではない、とも書いている。

    ダリオ・アモデイ氏(Anthropic CEO)(2026年1月)本人・当事者の発表The Adolescence of Technology

  3. 2030年まで

    予測されている

    2030年までに、米国で働かれている時間の最大30%が自動化できるようになる

    技術的にできるようになる、という見通しで、実際に置き換わる量ではない。別の職業へ移る人は、2030年までにさらに約1,200万人になりうるとした。

    McKinsey Global Institute(2023年7月26日)報告書Generative AI and the future of work in America

  4. 2030年

    予測されている

    IT人材は、2030年に最大で約79万人足りなくなる可能性があるという試算(2019年)

    2016年6月の経産省調査の試算を引用し、2019年3月の報告書で再試算(需要の伸びと生産性上昇率のシナリオ別に約16万〜79万人不足)。AI・ビッグデータを扱う先端IT人材を重視。

    経済産業省(委託先:みずほ情報総研)(2019年3月)報告書IT人材需給に関する調査 調査報告書(2019年3月)

確かめられている
統計や調査で、すでに確かめられていること
目指している
企業や行政が目標や案として公表しているもの。条件つきで、変わることがある
予測されている
研究機関・企業のトップ・研究者などの見通し。外れることがある

仕事・お金・能力の年表をすべて見る(53件)

解説を読む

21本の解説があります。題名の問いから選んでください。

仕事の未来読む順番つきで見る

  • AIで仕事はなくなる?何年後に、どの作業から変わるか

    AIで仕事はなくなるのか、それは何年後なのか。2026年9月の労働経済白書は、AIで大きな雇用の減少が起きている証拠は今のところ示されていないと書きました。一方で、記録や入力などの作業は影響を受けやすいと評価されています。誰がいつ何と予測したかと、今できることを整理します。

  • AI時代に残る仕事|人間に求められる役割を整理

    AI時代に残る仕事を職業名の安全危険ではなく役割で整理し、目的を決める、人の事情を聞く、例外に対応する、AIの出力を見極めるという人間に求められる役割を、自分の仕事に当てはめて考えます。

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    AI時代に必要なスキルを、AIを使う力、疑う力、問いを立てる力、自分の専門性、対人と調整力、小さく学び直す力の6つに整理し、20代30代の社会人が今から順番に始める方法を示します。

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    事務職はAIでなくなるのか。日本の雇用・求人の実績と将来の予測を分け、影響を受けやすい作業を整理します。請求書・会議記録・日程調整の例から、AIの試し方、今の職場での学習・異動・転職を考える順序まで確認できます。

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    AIでなくなる仕事を職業名のランキングではなく作業の特徴で整理し、代替されやすいタスクと影響を受けやすい仕事の例、残る役割を確認しながら、自分の仕事を分解して見直すワークを紹介します。

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